日本の伝統文化をつなぐ実行委員会

プレスリリース

2020年1月28日
Press Release

【事業変更有り】1300年前に作られた高田寺の秘仏、旧国宝・重要文化財の薬師如来像が開創1300年を記念して御開帳

2020年3月14日(土)・15日(日)、法話、能田徳若万歳奉納、講演、新作狂言の奉納などを開催

【2/29 事業変更のお知らせ】 この度は、国内外での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症拡大の防止のため、 皆様と出演者およびスタッフの安全を考慮し、開催を予定しておりました「醫王山高田寺 開創 1300 年 […]

【2/29 事業変更のお知らせ】
この度は、国内外での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症拡大の防止のため、 皆様と出演者およびスタッフの安全を考慮し、開催を予定しておりました「醫王山高田寺 開創 1300 年記念 特別御開帳」「御園座で出開帳」を中止させていただきます。詳細はリンク先をご参照ください

新型コロナウイルスの影響による事業変更のお知らせ

 

【下記は1月28日時点】

今から1300年前の奈良時代720年に行基によって創基されたと言われる、北名古屋市の醫王山高田寺(いおうさんこうでんじ)。創基当時の作とされる薬師如来像(旧国宝、重要文化財)は、「見る人の心によって変わる」と言われる慈愛に満ちた表情や、生命力を感じさせる衣の表現が特長です。円空上人はこの仏像を見て、生涯に十二万体の仏像を彫ることを誓ったと言われています。1300年前から人々を魅了し続けてきた薬師如来像は、普段は秘仏とされていますが、開創1300年を記念して特別に2020年3月14日・15日に御開帳します。御開帳に合わせ、住職による法話(対話者:仏像イラストレーターの田中ひろみ氏)、名古屋市立大学教授の吉田一彦氏の講演(聞き手:田中ひろみ氏、対話者:歴史作家の奥山景布子氏/舞踊家の市川櫻香氏)、能田徳若万歳(北名古屋市指定無形文化財)の奉納、新作狂言 「道風」高田寺の段(狂言共同社・むすめ歌舞伎)の奉納などを行います。

 


十二神将像

 

 

●高田寺の薬師如来像~1300年にわたり人々を魅了し続けてきた、霊験あらたかな仏像~

高田寺本堂の本尊、薬師如来像は、養老4年(720年)、高田寺創建当時の仏といわれており、旧国宝、現在は国の重要文化財に指定されています。8世紀前半頃に唐で流行した当時最新のインド風密教尊像の形をもとに造成されたものと考えられます。作風は神秘的なムードを持ち、参拝者の心はそのムードに包まれ、靈験のあらたかな彫像であることを実感します。普段は秘仏とされており、特別な機会に限り公開されます。

顔は卵型に近い長顔で目は細く、眉端は下がらず、口元は強く結び、神秘的な表情をしています。衣の左脇下に見られる縦長の渦巻には、内面の大きなエネルギーが表れていると考えられます。全身の大部分を一材から彫り出す「一木造り」という古い造法です。一部、後から補われた箇所もありますが、保存状況は極めて良好です。

江戸時代前期の修験僧・仏師の円空は、この薬師如来と対面して心を動かされ、生涯に12万体の仏像を彫ることを誓ったと言われています。

薬師如来を守る役割の日光・月光苔薩(室町時代作)と十二神将像(室町時代作)の像も合わせて公開されます。

 

 

●「尾張一の美建築」と評され、旧国宝に指定された本堂と、神仏習合のなごり

高田寺は、養老4年(720年)に行基が開創したと伝えられています。高田寺は壬申の乱(672年)の功臣、高田首新家(たかだのおびとにいのみ)の一族の氏寺でした。高田首新家は大宝3年(703年)7月に没したらしく(「續日本記」)、その子、高田首名(くびな)が、父新家の菩提を弔って養老四年(720年)に建立し、行基がこの建立に際し関わったと考えられます。

建築様式から鎌倉末期~室町初期の建立と推定されます。本堂は旧国宝であり、旧国宝の指定理由に「尾張一の美建築といってさしつかえない」と表現されたほど美しい建物です。現在は国の重要文化財に指定されています。

高田寺の隣に白山神社があるのは神仏習合の名残です。かつて、仏教が浸透する過程で伝統的な神祇信仰との融和がはかられ、神と仏は同じものとして信仰されるようになりました(神仏習合)。

 

高田寺 本堂

 

高田寺に隣接する白山神社

 

 

●催しの概要

【日時】 2020年3月14日(土)・15日(日)
【会場】 高田寺(愛知県北名古屋市高田寺383) お越しの際は公共交通機関をご利用ください
【協賛】 リンナイ株式会社、和漢・漢方の本草閣
【後援】 愛知県、名古屋市、名古屋市立大学(名古屋市立大学開学70周年事業)
【主催・お問合せ】  日本の伝統文化をつなぐ実行委員会
名古屋市中区千代田3-10-3 TEL:052-323-4499 FAX:052-323-4575
HP(歴文愛知) https://hcaichi.amebaownd.com/

 

●催しの予定

2020年3月14日(土)
10:00~11:00 御開帳法要(受付開始9:30~)  天台声明/読経

11:00~17:00 薬師如来御開帳参拝 (参拝料 500円)

11:30~ お食事 薬師如来様記念 「本草椀と松花堂」2,000円~2,500円(要予約、下記予約方法参照)

14:00~14:20 奉納 能田徳若万歳(北名古屋市指定無形文化財)

14:30~、15:30~ 講演 講師:吉田一彦(名古屋市立大学教授)
聞き手:田中ひろみ(仏像イラストレーター) 対話者:奥山景布子(歴史作家)

随時 お抹茶とお菓子で一服(500円、随時、予約不要)

2020年3月15日(日)
10:00~16:00 薬師如来御開帳参拝 (参拝料 500円)

10:30~、13:30~ 講演 講師:吉田一彦(名古屋市立大学教授)
聞き手:田中ひろみ(仏像イラストレーター) 対話者:市川櫻香(舞踊家)

11:40~ お食事 薬師如来様記念「本草椀と松花堂」2,000円~2,500円(要予約、下記予約方法参照)

14:00~14:20 奉納 能田徳若万歳(北名古屋市指定無形文化財)

14:20~15:00 新作狂言「道風」高田寺の段 狂言共同社・むすめ歌舞伎

両日とも
・随時   法話 高田寺 柴田真成住職 対話者:田中ひろみ(仏像イラストレーター)

・参拝時間内常設   お抹茶とお菓子で一服(500円、予約不要)

・常設   愛知県内の文化遺産に関する写真展

 

<お弁当の予約方法>
FAX:052-323-4575 または E-mail:info@musumekabuki.com にて、
ご氏名、希望日(3/14(土)か3/15(日)か)、お弁当の注文個数、電話番号(なるべく携帯電話)
をご記入のうえ、お送りください。料金は当日お弁当と引き換えにお支払いいただきます。

 

 

●高田寺概要
名称 : 醫王山 寂照院 高田寺 (いおうざん じゃくしょういん こうでんじ)
本尊 : 薬師如来(秘仏) 旧国宝、現 国指定重要文化財
宗派 : 比叡山延暦寺を総本山とする天台宗
開基年代: 養老四年(奈良時代、西暦720年)
開基 : 行基菩薩
沿革: 奈良時代に壬申の乱で功を得た高田首新家の菩提を弔って養老四年(720年)、その子首名が行基菩薩を請じて建立したといわれる。「続日本紀」巻第二十四、淳仁天皇天平寶字七年(763年)の条は、高田寺が歴史上最初にその名が登場する文献である。その後、大同年間、伝教大師が東国巡鍚の折、天台宗となった。かつては末寺が十六ヵ寺、創建以来七堂伽藍十二坊を擁した大寺で、室町時代に最盛期を迎えたとされる。その後、寛永年間(1624~44年)明正天皇の病気平癒を祈り、験あって塔頭の実相坊円忠大德に薬函を賜ったという。本堂は建築様式から鎌倉末期あるいは室町初期の建立と推定され、国重文(旧国宝)。本尊の薬師如来像も国重文(旧国宝)。養老四年(720年)創建当時の仏といわれる。普段は秘仏とされており、特別な機会に限り公開される。

 

アクセス>
所在地:〒481-0011 愛知県北名古屋市高田寺383        TEL:0568-21-0887
お越しの際は公共交通機関をご利用ください。
アクセス:「西春駅」下車 名古屋空港行きバス「高田寺北」を下車して南へすぐ
「西春駅」バス停から名古屋空港行きバスの時刻 土日8:00~21:00は毎時 19分発、49分発
「高田寺北」バス停から西春駅行きバスの時刻 土日9:00~19:00は毎時 00分発、30分発

 

 

●主催団体:日本の伝統文化をつなぐ実行委員会

名古屋を拠点に活動し、日本に伝わる伝統芸能、文化を後世に伝承するため、講習会等の開催、メディアでの発信、実演などを行う組織。文化庁の補助事業「文化遺産総合活用推進事業(地域文化遺産活性化事業)」に5年継続の事業「中京歴史文化遺産活性化事業」(以下「本事業」)を提案し採択されており、今年度は事業4年目を迎えた。本事業の目的は、「中京地域における貴重な文化遺産に焦点をあて、それらの存在や価値を地域の人々に認知・理解していただき、地域の文化を育む」こと。

所在地:〒460-0012 愛知県名古屋市中区千代田3-10-3
電話:052-323-4499                               FAX:052-323-4575
MAIL:info@musumekabuki.com            HP:https://hcaichi.amebaownd.com/